歯ぎしりに困ったときの必携ガイド 1から知りたい睡眠時ブラキシズム
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 長寿大国となったわが国では、健康長寿で暮らすために、国民の健康志向が年々高まっている。歯科では8020運動が功を奏し、現在では8020の達成率も50%を超えるようになってきた。一方で、睡眠に対する関心も非常に高く、睡眠を計測するデバイスやアプリなどが普及し、睡眠市場が活発化してきている。歯科が睡眠にかかわることができる疾患の1つとして、睡眠時ブラキシズムが挙げられる。 現在、歯の喪失原因としてう蝕や歯周病が減っていっている一方で、歯の破折が相対的に増えてきており、その歯の破折の最たる原因として顎口腔系に過剰な咬合力負担を与えるブラキシズムが考えられている。睡眠時ブラキシズムの存在は患者だけではなく、治療の進行を妨げたり、治療の予後を不良にするなどしてしまうため、歯科医師も悩ませる存在として、昔から知られている。そして、その過剰な咬合力負担をどうにかしようと古くから研究が重ねられてきた。 しかし、限られた歯科教育のなかで睡眠時ブラキシズムの知見を紹介するために割ける時間は短く、詳しい病態や適切な治療法を知らぬまま卒業してしまう学生も多いと思われる。そのため、咬耗・顎関節症→睡眠時ブラキシズム→スプリントの方程式ができあがってはいないだろうか? そして、スプリントを装着しても症状がとれない経験をしたことはないだろうか? さらには、スプリントはいつまで装着するのか疑問に感じたことはないだろうか? 睡眠時ブラキシズムに関する知見は2000年あたりから徐々に増え始め、近年非常に多くの研究報告があり、病態に対する新たな知見、新しい診断技術や治療法などもたくさん報告されている。このように、睡眠時ブラキシズムに関する知見は日々アップデートされており、これまで常識と思っていたことが一変している可能性がある。 本増刊号では、わが国を代表する睡眠時ブラキシズムの研究者・臨床家の方々の叡智を結集し、初めて学ぶ方々にもわかりやすいように、最新の知見を含めて睡眠時ブラキシズム臨床を解説している。本誌を手に取った方々の眼から鱗が落ち、睡眠時ブラキシズムに対する捉え方が変わり、国民の健康長寿のために明日からの歯科臨床に活用できる一冊となれば幸いである。2025年12月徳島大学大学院 医歯薬学研究部 顎機能咬合再建学分野鈴木善貴刊行にあたって

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